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相続土地国庫帰属制度を自分で申請する方法|手続きの流れと必要書類を解説

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相続土地国庫帰属制度を自分で申請する方法|手続きの流れと必要書類を解説

相続で土地を取得したものの、使う予定もなく、固定資産税や管理の手間だけがかかっている。そんな悩みを抱えている方は少なくありません。

令和5年4月から始まった「相続土地国庫帰属制度」は、一定の要件を満たす土地を国に引き取ってもらえる制度です。この記事では、制度を利用するための具体的な手順を、準備段階から完了まで順を追って解説します。

手続きの全体的な流れは、「事前相談」→「承認申請」→「審査(書面・実地)」→「承認・負担金の納付」→「国庫への帰属(手続き完了)」という5つのステップに分かれます。

1. 事前の準備・相談

申請を行う前に、まず自分の土地が制度の対象になるかどうかを確認する必要があります。法務局では事前相談を受け付けており、申請前に利用することが推奨されています。

相談窓口

相談は、土地の所在地を管轄する法務局・地方法務局の本局で受け付けています。支局や出張所では原則として対応していない点に注意が必要です。

名古屋法務局の場合

本局は名古屋市中区三の丸にあります。

相談方法

相談方法は対面または電話で、いずれも予約制となっています。1回あたり30分程度の枠が設けられていますので、法務局のウェブサイトから予約を取ってください。

相談できる人

  • 土地の所有者本人
  • その家族や親族
  • 弁護士や司法書士などの専門家(同席可能)

準備する資料

相談の際には、以下の資料を準備しておくとスムーズです。

相談対応用チェックシート

法務省のウェブサイトで公開されている「相談対応用チェックシート」をあらかじめ記入しておくとスムーズです。

土地の登記事項証明書

法務局で取得できます(1通600円)。

公図

土地の位置関係がわかる図面です(1通450円)。

現地の写真

土地の状況がわかる写真があると、より具体的なアドバイスを受けることができます。

2. 承認申請(書類の提出)

事前相談を経て申請することを決めたら、必要書類を作成して提出します。

申請できる人

申請できるのは、相続または遺贈(相続人に対する遺贈に限る)によって土地を取得した所有者本人です。

共有地の場合の注意点

土地が共有になっている場合は、共有者全員で共同して申請しなければなりません。一部の共有者だけで申請することはできないため、他の共有者との事前調整が必要になります。

なお、弁護士、司法書士、行政書士に書類作成を依頼することは可能ですが、申請者(名義人)はあくまで所有者本人となります。

提出先

土地の所在地を管轄する法務局・地方法務局の本局です。窓口への持参のほか、郵送での提出も認められています。

必要書類

  • 承認申請書(法務省ホームページの様式を使用)
  • 土地の位置及び範囲を明らかにする図面(公図や地図など)
  • 土地と隣接地との境界点を明らかにする写真
  • 土地の形状を明らかにする写真
  • 申請者の住所に変更がある場合などは、氏名・住所を証する書面

登記事項証明書(いわゆる登記簿謄本)の提出は原則として不要とされていますが、事前相談の段階では持参しておいたほうがよいでしょう。

審査手数料

手数料

14,000円/筆

申請の際には、審査手数料として土地1筆につき14,000円分の収入印紙を申請書に貼り付けて納付します。

重要な注意点

この手数料は、審査の結果として却下や不承認となった場合でも返還されませんので、事前相談の段階で要件を満たしているかどうかをしっかり確認しておくことが重要です。

3. 審査(法務局による調査)

申請が受理されると、法務局による審査が行われます。審査期間はおおむね半年から1年程度と見込まれています。

審査の流れ

1

書面調査

提出書類と登記記録などの公的記録との照合が行われます。

2

関係機関への照会

土地が農地であれば農業委員会に、森林であれば森林整備部局に、それぞれ土地の管理状況や利用予定についての情報提供が求められます。

3

実地調査

法務局の担当官が実際に現地を訪問し、土地の現状を確認します。申請者の立ち会いは原則として不要ですが、土地の場所がわかりにくい場合などには同行を求められることがあります。

申請の取下げ

承認通知が届く前であれば、いつでも申請を取り下げることができます。審査の途中で事情が変わった場合には、取下げを検討することも可能です。

4. 承認と負担金の納付

審査の結果、要件を満たしていると判断されると、法務大臣(実際には法務局長)から承認の通知が届きます。

通知書類

承認の場合

  • • 承認通知書
  • • 負担金納付告知書

不承認の場合

理由を付した不承認通知が届きます

負担金の納付

承認を受けた場合、負担金を納付する必要があります。

納付期限

負担金納付告知書が届いた翌日から30日以内

この期限は厳格に適用されますので、期限内に納付しなかった場合は承認の効力が失われてしまいます。承認がなかったことになってしまうため、通知が届いたらすぐに対応するようにしてください。

負担金の金額

原則:20万円

ただし、一部の市街化区域内の宅地や農地、森林などについては、面積に応じて算定されるため、20万円より高額になることがあります。

納付方法

日本銀行の歳入代理店(銀行や郵便局など)の窓口で納付

インターネットバンキング(Pay-easy)を利用して納付

5. 国庫への帰属(手続き完了)

負担金を納付した時点で、土地の所有権が国に移転します。

国への所有権移転登記は、国(法務局)が職権で行いますので、申請者が自分で登記申請をする必要はありません。

手続き完了後

  • 土地の管理義務から解放される
  • 固定資産税の負担もなくなる

まとめ

相続土地国庫帰属制度は、手続き自体は自分で行うことも可能です。

ただし、以下の点を考慮すると、専門家に相談したほうが安心という方も多いでしょう。

  • 事前相談から承認まで半年から1年程度の期間がかかる
  • 書類の準備や現地写真の撮影など一定の手間がかかる
  • 申請前に「この土地が本当に要件を満たすのか」を正確に判断する必要がある

当事務所では、相続土地国庫帰属制度の申請サポートを行っております。「自分の土地が対象になるか知りたい」「書類の作成を任せたい」という方は、お気軽にご相談ください。

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